ブースでは、ハイエンド新製品「LEX3000シリーズ」や、4K8K映像伝送ソリューションをメインに展示。また、省スペースで快適な無線LAN環境を実現する情報コンセント型無線アクセスポイント等の製品も紹介される。
　FXC製品の特長は機器が小型な点であり、トラフィック増加に伴う省スペース化の課題の解決に直結するものとして、放送、通信の両分野で実績を伸ばしている。

世界最小サイズのEthernet OAM対応メディアコンバータ

　6月11日に販売が開始された「LEX3851-1F」は、世界最小サイズのEthernet OAM対応スタンドアローン型ギガメディアコンバータ。光モジュールはSFPを採用。100BASE-FX/1000BASE-SX/SX2/LX/ZXに対応している。1芯タイプ(BiDi/BX)やCWDM用SFPも利用できる。筺体は自然空冷を採用しており、ヒートシンクを使わない特殊な材質の熱伝導シートの採用によりチップの熱を分散させているなど、同社の得意とする小型化の最新技術が盛り込まれている。FXC マーケティング部 マーコム担当の岡本公至氏は「Ethernet OAMに対応したことで、現場にいかなくてもリモートで運用、保守、管理ができる。今後はLEX3000シリーズとして、集合型シャーシやSNMP管理カードや、電源モジュール、ファン、管理モジュール、インタフェースカードといったラインナップを増やしていく」と話している。
　「LEX3000シリーズ」の集合シャーシ「LEX3020」は、2Uラックマウントサイズでラインカードを20台搭載できる。岡本氏は「ラックマウントした際に上段の機器やケーブルに干渉しないよう、抜去時にネジを横に倒す構造になっている」と説明している。

8K非圧縮の実証実験でも使われている1Uの小型100G伝送装置

　100G伝送装置の1Uがトレンドとなる中、FXCは業界に先駆けて1Uの小型100G伝送装置をリリースした企業として定評がある。同社の100G製品の1つ「LE100AD」は1Uの筐体に100Gのアップリンクを2ポート備えた製品。マルチレート、マルチプロトコルの10G/40G及び100Gサービスを2つの100G OTU4アップリンクで1台に集約することができ、その利便性が高い評価を得ている。
　「LE100AD」は、今年２月に開催されたNICT主催の実証実験において、「さっぽろ雪まつり」会場を基点にとした「超高精細8K非圧縮多重化ライブ配信実験」で使用されている。これは大阪、香港、シンガポールなど複数の拠点を結んだ実験であり、「LE100AD」は「さっぽろ雪まつり」会場の大通公園と札幌の研究開発用ネットワークテストベッドJGNの札幌コネクティングポイント(HOTnet)の間を1芯の光ファイバで橋渡しする役割を担った。FXC がこの実証実験に参加するのは2017年に引き続き2回目であり、岡本氏は「実験に参加すること自体の意義だけでなく、シンガポールから中継された8K映像の伝送の中で、相互接続性を含めて製品が機能することを実際に確認できたことも重要だと感じている。今後もこうした実験等に参加することで実績や経験を積み、製品開発や課題の発見に役立てたい」と話している。

11ac対応 867Mbpsの情報コンセント型無線LANルータ

　住宅、オフィス、会議室、病室、公共施設等の情報コンセントとして需要が高まっている情報コンセント型の無線AP。FXCでは「AccessEdgeシリーズ」として展開しており、岡本氏は「前回のケーブル技術ショーで展示をしたところ、多くの方にご興味を持っていただいた」と話す。
　展示される「AE1041シリーズ」「 AE1051シリーズ」はIEEE802.11ac に対応し、無線アクセスポイント、有線LAN ポート、固定電話線ポート(AE1041/AE1041PE) を一体化した情報コンセント対応の無線LANルータ。 JIS 規格のコンセントプレートに対応しており、情報コンセントに取り付けることで、建物内の美観を損なわずに無線LAN環境を構築できる。無線LAN 規格 IEEE802.11a/b/g/n/ac に準拠。 無線帯域はISM バンド2.4GHz 帯、5GHz 帯をサポートし、それぞれ 2x2MIMO接続し、2.4GHz 帯で最大300Mbps、5GHz 帯で最大867Mbps の通信が可能だ。有線はギガビットイーサネットに対応しているので、高速な大容量通信にも対応できる。

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